スギ花粉症(アレルギー性鼻炎)の日帰りレーザー手術について
当院ではアレルギー性鼻炎(スギ花粉症)に対する日帰りレーザー手術を行っております。
内服薬や点鼻薬などを使用してもアレルギー性鼻炎がよくならない患者様に対して、当院では炭酸ガスレーザーを使用した下鼻甲介粘膜焼灼術(鼻の粘膜を焼き縮めて鼻の通りをよくするする手術)を行います。私は自治医科大学附属病院、耳鼻咽喉科在籍時にも数多くの患者様に対して日帰りレーザー手術を行ってきた実績があります。特に「鼻づまり」に対する効果が高いです。
アレルギー性鼻炎や肥厚性鼻炎によって鼻の中の粘膜が腫れてしまうと、鼻のなかで空気の流れるすきまがほとんどなくなってしまいます。そのため強い鼻づまりを生じてしまいます。この状態が長く続くと、薬での治療だけでは治りません。手術をして、腫れた粘膜を正常な大きさに戻してあげる必要があります。これを目的とした手術で外来、日帰りでできる方法がレーザー手術です。
レーザー手術の方法について
- はじめに鼻の中を麻酔します。局所麻酔薬(キシロカイン)、血管収縮薬(ボスミン)のついたガーゼを15分ほど鼻の中に入れておきます。これを2回行います。
- 次に、鼻の入り口から内視鏡とレーザーがでる細い管をいれて、左右片方ずつ腫れた鼻粘膜にレーザーをあてていきます。片方で約10分程度です。痛みや鼻血はほとんどありません。
- レーザーの光は目に悪いので、専用の眼鏡をかけていただきます。
レーザー手術後の経過について
- 手術後約2-3週間は鼻にカサブタがたくさんつきますので、かえって鼻がつまります。その後よりカサブタがつかなくなると鼻の通りが徐々に良くなります。
- しかし、もともとアレルギーが強く鼻粘膜の腫れが強い方は、この治療を2-3回繰り返す必要があります。また術後よくなった方でも半年ないし1年後に追加の手術を受けたほうがよいこともあります。
- この治療でまったく効果がない場合もあります。その際は他院で全身麻酔の手術が必要なこともありますので、ご相談させていただきます。
- この治療は主に鼻づまりの改善を目的とするもので、鼻水やくしゃみにもある程度の効果は期待できますが、アレルギーの体質がなくなるわけではありません。
なお、スギ花粉症の方は、スギ花粉飛散期に手術を行うと、かえってスギ花粉症(アレルギー性鼻炎)の症状が悪化することがありますので、原則的にはスギ花粉飛散期には手術をお勧めいたしませんのでご了解ください。
費用は健康保険が適応されれば、患者様の負担は3割負担で約10,000円弱となります。お気軽にご相談ください。