宇都宮市の耳鼻咽喉科(耳鼻科) アレルギー科 内科 花粉症 きくちクリニック

副鼻腔炎について

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今回は耳鼻科にこられる患者さんの中でも多い、副鼻腔炎という病気についてのお話をさせていただきます。 副鼻腔炎は副鼻腔の炎症により、鼻づまり、黄色や緑色の鼻水、後鼻漏(のどに鼻水がまわる)、咳などの呼吸器症状や頭痛、顔面痛、においがわからないなどの症状を呈する疾患です。

耳鼻科

新耳鼻咽喉科学より我々は患者様にお尋ねする問診と、鼻の中を見て黄色や緑色の鼻水、鼻茸(鼻ポリープ)などの所見や副鼻腔のレントゲンで副鼻腔の粘膜肥厚や液体貯留を示す画像所見が得られることで診断できます。

呼吸時に気流の主流は中鼻道を通過しますが、感染、アレルギー、化学的刺激などにより鼻粘膜が腫れて閉塞すると副鼻腔内が換気障害に陥り、環境が変化し、細菌が増殖し、鼻粘膜の肥厚が生じます。その結果、副鼻腔の自然口(自然の出口)の閉塞はさらに増強するといった悪循環が形成されます。

耳鼻科 宇都宮

新耳鼻咽喉科学より鼻粘膜が腫れて中鼻道が狭くなると副鼻腔炎が起こります。

治療法

  1. 局所療法・・・鼻水の吸引、ネブライザー治療など
  2. 薬物療法・・・マクロライド少量長期投与、粘液線毛機能改善薬、消炎酵素薬、漢方薬など
  3. 手術療法・・・内視鏡下鼻副鼻腔手術など

マクロライドの投与量は通常量の半量が基本ですが、重症例は投与開始時の数週間は通常量を投与します。 症状が悪化した時にはマクロライドを増量するか、他の強力な抗菌薬に変更します。 ・原則として3か月間を目安に投薬して評価します。

しかし副鼻腔炎の治りづらい合併症としてアレルギー性鼻炎があります。現在日本では多くのアレルギー性鼻炎の罹患者がおり、しかも著しい増加傾向を認め、今後もさらに増加するものと予想されており、その数は人口の40%に達する勢いで、重要な国民健康問題となっています。スギ花粉症もいよいよ大量飛散期が迫ってきており、アレルギー性鼻炎がある方で副鼻腔炎を起こしたことがある方は注意が必要です。

私自身も自治医科大学耳鼻咽喉科勤務医時代にアレルギー外来で多くのアレルギー性鼻炎の患者を診てきました。そしてアレルギー性鼻炎患者の40-50%はレントゲン、CTなどの画像診断を行うと、副鼻腔炎を合併していることに気づきました。

アレルギー性鼻炎の患者がアレルギーを発症すると鼻粘膜が腫れて副鼻腔炎を起こしやすくなります。こういった患者には通常の副鼻腔炎の治療を行っても副鼻腔炎が治りにくいため、アレルギー性鼻炎の治療も合わせて行う必要があります。鼻水型(小児に多い)鼻づまり型(大人に多い)で下記のように治療が変わってきますので、ぜひ受診してご相談ください。

  1. 鼻づまり(鼻粘膜が腫れる)症例:マクロライド少量投与+ステロイド点鼻薬またはロイコトリエン拮抗薬の内服
  2. 鼻水が多い症例:マクロライド少量投与+抗アレルギー薬の内服

自分に合った適切な治療を選択し、症状が長引かないようにしましょう。

お問い合わせはこちら TEL 028-683-3387 【休診日】日曜・祝日・木曜午後

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